コミュニケーションにおける評価判断を保留すること
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
仕事において他者とやりとりする際に、相手の発言の捉え方は一様ではありません。
例えば、発言の途中で展開や意図を予想し、結果を決めつけた状態で話を遮って反論をすることもあれば、発言を最後まで聞ききってから自分の考えを改めて伝えることもあるでしょう。
この記事では、やりとりにおいて評価判断を保留することについてまとめます。
なお、今回の記事における「評価判断」は物事に対する評価判断のことで、組織の昇格・昇給などに関わる評価とは関係ありません。
評価判断の保留とは?
評価判断の保留とは、自分の意見や評価を一時的に保留することです。つまり、相手の話を聞く際に、即座に自分の意見や評価を出すのではなく、相手の視点や感情に注意を払い、その内容をよく理解しようとすることです。
評価判断の保留については、対話や傾聴の文脈で語られる事が多いため、気になる方は関連の書籍は情報を参照ください。
評価判断を保留する重要性
- 客観性の確保
- 信頼関係の構築
- 情報の充実
1 客観性の確保
2 信頼関係の構築
3 情報の充実
判断を保留有無に関わる例
評価判断を保留しない場合
- 部門Bの提案者「XXXの業務について、YYYの課題感を感じています。この点についてちょっとした手間で大きく改善できるのではと思っています。対応の有無や時期については、他の業務もあると思いますし、お任せいたします。」
- 部門Aの担当者「ご提案ありがとうございます!確かによさそうです。ただ、直近は優先度が高い業務があるため、ある程度落ち着いた時期に改めて取り組み有無の検討をさせてください」
- 部門Bの提案者「わかりました」
- 部門Bの提案者.o0(なぜちょっとした手間で大きな改善ができるのにしないのだろう。きっと仕事が増えるのが嫌なのだろう)
評価判断を保留する場合
- 部門Bの提案者「XXXの業務について、YYYの課題感を感じています。この点についてちょっとした手間で大きく改善できるのではと思っています。対応の有無や時期については、他の業務もあると思いますし、お任せいたします。」
- 部門Aの担当者「ご提案ありがとうございます!確かによさそうです。ただ、直近は優先度が高い業務があるため、ある程度落ち着いた時期に改めて取り組み有無の検討をさせてください」
- 部門Bの提案者「確かに他の業務との重要度次第とは思っています。差し支えなければ、現状優先度の高い業務はどのようなものか教えていただいてもよいですか?」
- 部門Aの担当者「OKRとして記載してある内容ですね。この場所にありますよ(URLを共有)。そのうえで普段必須で行っている定常業務もありまして、相当優先度が高いものでなければ優先度の切り替えが難しい状態ですね」
- 部門Bの提案者「ありがとうございます!その状況ならお送りで納得です。定常業務の改善に関してもしかしてお力になれるかもしれないので、よければお声がけください。」
- 部門Aの担当者「それは心強いです。早速ですが、相談させてください。定常業務の負荷が軽減できれば提案していただいた内容に取り組む余力が作れそうです」
この流れを通して相手の優先度判断の詳細や定常業務の存在を新たに得ることができています。結果として、定常業務の改善を手伝うことや、それを経ての提案内容の実現の道筋が見えてきています。
上記のやりとりのケースだけではなく
- 提案内容は適切ではなく、実は手間がかかる
- 提案内容は適切ではなく、重要度が低い
まとめ
やりとりにおいて評価判断を保留することについてまとめました。
評価判断を保留にしている状態は事実と解釈を区別している状態とも言えます。十分な情報が揃っていない状態で話を進めている状態は、解釈を事実であるかのように扱って話を進める状態です。今扱っている話題に対して自分が事実を元に判断しているか、解釈を元に判断しているかを区別できるようにしていきたいところです。